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恋愛小説:わたしがまだ姫と呼ばれていたころ

わたしがまだ姫と呼ばれていたころ episode12 卒業旅行(13)


姫が急いでリナたちのところに戻ると、しずちゃんが予想通り訊いてきた。

「ねぇ、長瀬くん、なんだったの?」
「写真、一緒に撮ろうって」
「えっ? 姫と?」
「そう」
「よかったね、最後に長瀬くんと撮れて」

何も知らないしずちゃんが、素直に喜んでくれているので、少し心の痛む姫。
「うん」

戸川のことは黙っていた。
もともと、姫は長瀬のことが一番気になると言っていたので、しずちゃんはまさか戸川と一緒に写真を撮ったとは思っていないだろう。
珍しくそれ以上の追及がなかったので、姫もリナに別の話題を振った。

「リナのカメラは? あと何枚くらい撮れるの?」
「二、三枚くらいかな。もうほとんどないわ」
「そう、じゃ、最後に三人で撮ってもらおうよ」
「うん、そうだね」
しずちゃんもすんなり納得した。
近くに大輔がいたので、撮ってもらった。

そこへ、長瀬と戸川がやってきた。
すると、しずちゃんが戸川に声をかけた。
「戸川くん、一緒に撮ろう?」

戸川は一瞬困ったような顔をして、長瀬のほうを見た。
長瀬は知らん顔している。

「姫、じゃ、お願い」
しずちゃんはそう言うと、自分のカメラを姫に押し付けた。

「はい、じゃ、しずちゃんも戸川くんも笑って~」

満面の笑みのしずちゃんの隣で、困ったような怒ったような顔の戸川。
なんだか可笑しい。
さっき姫と撮ったときも、戸川はこんな表情をしていたのだろうか。

「戸川くん、怖いよ~。もっと笑って」
そう言う姫と、撮られる側の戸川を交互に見て、長瀬が笑いをこらえている。

「じゃ、もう一枚ね。今度はいいお顔してね、戸川くん」
姫は、からかうように言った。
リナも笑って見ている。

そのうち集合時間になり、姫たちはオーストラリアに別れを告げた。





          【episode12 卒業旅行(14)に続く】
  




episode12 卒業旅行(1)
 は、こちらをご覧ください。
   ↓
http://cafesanur.blog.fc2.com/blog-entry-85.html




episode1 から読んでみたいかたは、こちらからどうぞ。
   ↓
わたしがまだ姫と呼ばれていたころ episode1 三日月








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