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恋愛小説:わたしがまだ姫と呼ばれていたころ

わたしがまだ姫と呼ばれていたころ episode12 卒業旅行(16)


リナと話していると、あっという間に時間が過ぎた。
名古屋から京都までは本当にすぐだった。

京都駅に着いた。
姫とリナは、大きなスーツケースを引きながら改札に向かう。

「おかえり~」
「え? なんで?」
リナが、驚いて言う。
そこには、江崎がいた。

「江崎さん、どうして?」
そう尋ねる姫に、ケロッとして答える江崎。

「僕、記憶力、いいでしょ?」
「なんで、わかったの?」
「姫ちゃん、写真交換会のとき、言ってたから」
「新幹線の時間まで、わたし、言ったっけ?」
姫は覚えていなかった。

「うん」

ぼーっとしているリナに、江崎が近づき声をかける。
「リナちゃん、おかえり。疲れたでしょ?」
「え、いえ、そんな……」

「ちょっとお茶でもしよう。その後送ってくよ。駐車場に車停めてあるから」
「わぁ、江崎さん、やさしーい」
はしゃぐ姫とは対照的に、ずっとはにかんだ笑顔のリナ。

三人でコーヒーショップに入り、一時間ほど過ごした。
話題はもちろんオーストラリアのこと。

それから、江崎の引っ越しの話。
来週末には実家の千葉に戻るのだとか。
だから、今日が姫とリナに会う最後の日になると思って、わざわざ来てくれたそうだ。
姫は、もちろんオマケだ。
正確には、リナに会えるのが最後。

そして、姫とリナは江崎の車へ乗り込む。
江崎は姫のマンションに先に行き、スーツケースを部屋まで運んでくれた。

玄関先で少し話す。
「リナ、慎重派だから、まだ江崎さんのこと、よくわからないから、なんて言ってるけど、絶対江崎さんのこと、好きだよ」
「そうか、よかった」
「江崎さん、遠距離とか平気?」
「うーん、やってみないと何とも言えないけど……」
「そうだよね。何事も経験しなきゃ、ね」
「うん」
「リナのこと、悲しませたら許さないから」
「うん。……ありがとう、姫ちゃん」
「こちらこそ、ありがとうね。江崎さんが来てくれて、すごく助かっちゃった」
「いえいえ、姫ちゃんのおかげでリナちゃんに出逢えたんだから。これくらいおやすい御用ですよ」
江崎がおどけた感じで言った。
きっとリナとうまくいくだろう。

「向こうに行っても元気でね」
「うん、ありがとう。姫ちゃんもね」
「うん。じゃ、またね」
「うん」





          【episode12 卒業旅行(17)に続く】
  




episode12 卒業旅行(1)
 は、こちらをご覧ください。
   ↓
http://cafesanur.blog.fc2.com/blog-entry-85.html



episode1 から読んでみたいかたは、こちらからどうぞ。
   ↓
わたしがまだ姫と呼ばれていたころ episode1 三日月







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