スポンサー広告

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

恋愛小説:わたしがまだ姫と呼ばれていたころ

わたしがまだ姫と呼ばれていたころ episode17 テニスサークル(3)


「露木さん、練習にあまり来られないんですね?」
「え? いきなりそれ言っちゃう?」
姫のストレートな問いに、露木は少し苦笑いした。

「あ、すいません。初めてお会いしたのに失礼しました」
「いや、いいけど」

「露木くんはね、バイトで忙しいの」
横からキャプテンが代わりに答えていた。

「そうなんですか」
姫が確認する。

「あ、まぁ……」
「露木くんは、親に仕送りしてもらってないから」
「ほんとですかー?」
「すごいですね!」
姫と弓子は同時に言葉を発していた。

「キャプテン、そんなことまで言わなくていいから。ほら、この子たち、びっくりしてるじゃない?」
「悪ぃ、悪ぃ」
キャプテンはちっとも悪いと思っていないような口ぶりで、それだけ言うと部屋の外へ出て行った。

「キャプテンは?」
姫が尋ねると、露木は「タバコじゃない?」と言った。

「外で吸うんですか? すごい画期的。大体みんな席で吸うじゃないですか」
「あぁ、このサークルね、女子が多いでしょ。弥生さん、うるさくて。コンパの席は禁煙って決まりなの」
「そうなんですね、良かったぁ」
「姫さんはタバコ吸わないの?」
「わたし、まだ十八だし。それに、もともとタバコの煙、大嫌いだから……」
そこまで一気に言ってから、姫は露木の顔を見つめた。

「あ、露木さん、タバコ吸う人ですか」
「ううん。前に吸ったことあるけど、美味いって思ったことないから」
「良かった。変なこと言っちゃったんじゃないかって、ちょっと……」
「大丈夫だよ」
露木の姫に対する好意とも受け取れるような、とても優しい言い方だった。




          【episode17 (4)に続く】
  




episode17 テニスサークル(1)
 は、こちらをご覧ください。
   ↓
http://cafesanur.blog.fc2.com/blog-entry-157.html




episode1 から読んでみたいかたは、こちらからどうぞ。
   ↓
わたしがまだ姫と呼ばれていたころ episode1 三日月







にほんブログ村 小説ブログ 恋愛小説(純愛)へ
にほんブログ村

恋愛小説 ブログランキングへ

☆ お読みいただき、ありがとうございます ☆
関連記事

テーマ : 恋愛小説
ジャンル : 小説・文学

コメント

コメントの投稿

非公開コメント

cafe sanur

Author:cafe sanur

現在の閲覧者数:
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。