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恋愛小説:わたしがまだ姫と呼ばれていたころ

わたしがまだ姫と呼ばれていたころ episode17 テニスサークル(9)


ロッカールームで姫は大急ぎで着替えた。
弓子やほかの女子たちに「お先に失礼しまーす」と言い残すと、慌てて駐輪場を目指した。
弓子の「ちょっと、姫……」という声が背中で聞こえたけれど、振り返りもしなかった。

駐輪場に着くと、露木がすでに待っていた。
「ごめんなさい、遅くなって」
そう言う姫に、「いや、女の子にしては速いほうだよ」と、露木は優しく言った。

そして、姫にすっぽりフルフェイスの真っ赤なヘルメットをかぶせた。
姫がそのまま露木を見つめていたので、露木は自分の青いヘルメットをかぶってから、姫の顎のベルトを留めた。

「バイクに乗りたいって言うから、何度も乗って慣れてるのかと思った」
露木が意外そうに言った。

「ううん、初めて」
「怖くない? いきなり俺の後ろ乗るの」
「うん」
姫はにっこりした。と言っても、露木にはヘルメットの間から覗く、姫の目しか見えていない。

「いきなり、山の中に連れてかれるとか、考えない?」
冗談っぽく、露木が脅かす。

「うん」
まっすぐに露木の目を見つめる姫。

「そんなに俺のこと、信用していいの? まだ、今日で会って二回目だよ?」
試すように言う露木。

「いいの」
きっぱり宣言する姫。

そんなやりとりをしていたせいで、ほかの女子たちも着替え終わって出て来た。





          【episode17 (10)に続く】
  





episode17 テニスサークル(1)
 は、こちらをご覧ください。
   ↓
http://cafesanur.blog.fc2.com/blog-entry-157.html







episode1 から読んでみたいかたは、こちらからどうぞ。
   ↓
わたしがまだ姫と呼ばれていたころ episode1 三日月







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