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恋愛小説:わたしがまだ姫と呼ばれていたころ

わたしがまだ姫と呼ばれていたころ episode17 テニスサークル(11)


露木は、姫の髪をとかし終わると、最後の仕上げをするみたいに、姫のおでこにそっとキスして、「おやすみ」と言った。
「ありがとう。おやすみなさい」
姫はそう言ってから、なおも露木を見つめ続けた。

「次は、ここ」
待ちきれなくなった姫は、自分の唇を左手の人差し指でポンポンと軽くたたいてアピールした。
露木は飛び切りの笑顔で応えると、姫を抱きしめて優しくキスした。
露木のやわらかい唇の感触に、うっとりしながらも、姫にはある妙な考えが浮かんで思わず笑ってしまった。
そんな姫の微妙な唇の動きを感じ取った露木。

「ん? 何か可笑しかった?」
ふたりの唇が離れ、再び見つめ合う形になる。
姫は、正直に話した。
「ううん。もし、これも弥生さんに見つかったら、怒られちゃうのかなって思っただけ」
「なぁんだ。大丈夫だよ。ふたりだけの秘密だから」
露木は少しほっとしたような顔で言うと、もうこれ以上何も言わせまいと、姫の唇を塞いだ。
姫も素直に受け入れ、反射的に瞳を閉じた。

「ふたりだけの秘密」という言葉がうれしくて、ふと好奇心から、姫はうっすら目を開いてみた。
空に浮かぶ、明るい上弦の月と目が合った。
これから満ちてゆく月。

姫と露木のラブストーリーを象徴しているかのような、とても穏やかな夜だった。
姫は安心して、またそっと目を閉じると、露木のリードに身を任せた。



          【episode17 終わり】
  

IMG_9676cafesanur20160514a.jpg




episode17 テニスサークル(1)
 は、こちらをご覧ください。
   ↓
http://cafesanur.blog.fc2.com/blog-entry-157.html






episode1 から読んでみたいかたは、こちらからどうぞ。
   ↓
わたしがまだ姫と呼ばれていたころ episode1 三日月







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