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恋愛小説:わたしがまだ姫と呼ばれていたころ

わたしがまだ姫と呼ばれていたころ episode5 整体(2)-1 フランキンセンス


このお話は、わたしがまだ姫と呼ばれていたころ episode4 整体(1) の続き になります。

よろしければ先に、episode4 整体(1) をお読みいただくと、話がわかりやすいかと思います。



「わかりました。では、楽にしていてくださいね。もし、途中で何か嫌な感じなどあったら、すぐに言ってください。こちらで気がついたときは、さきほどのようにお声かけしますので」
先生の声は、とても慈愛に満ちていた。
「はい、お願いします」

先生がベッドの左側から、姫の頭の上のほうに移動する気配が感じられた。
フランキンセンスの香りが、ふわっと舞った。
「先生、さっきよりフランキンセンス、強く感じますけど」
「ええ、あなたがもっとリラックスできるように、少しだけ今足しました」
「そうだったんですね。とても落ち着きます」
「良かった。では、始めますね」
「はい」

目を閉じているから、嗅覚がより研ぎ澄まされているのかもしれない。
フランキンセンスは、姫の大好きなエッセンシャルオイルのひとつだった。
香りを嗅いでいると落ち着くし、なんだかとても懐かしい感じがする。

先生の両手が、姫の側頭部を優しく包み込む。心地よくて眠ってしまいそうだ。
「どんな映像が見えても、ただ見ていてください。何も考え……」
先生の言葉は、そこで聞こえなくなった。

突然、砂漠の映像が現れた。らくだに乗っている女、そのらくだを引いている男。エジプトだろうか。
それが次の瞬間、海になる。海に浮かんだお城のような建物。ヨーロッパのような雰囲気だ。モン・サン・ミッシェル?
馬小屋だろうか、藁が高く積んである。ああ、懐かしい香りがする。

「誰なの」
姫は自分自身の声で目を覚ました。
目を開けた姫の、ベッドの左側にまた先生は立っていた。

「フランキンセンスは僕たちには、なくてはならない香りだったんだよ」
先生は静かに語り始めた。
姫はベッドに仰向けに寝たまま、黙って聞いていた。

「エジプト時代、祭壇にはいつもフランキンセンスが焚かれていた。馬小屋でイエス・キリストが産まれたとき、東方の三賢者が献上したもののひとつにフランキンセンスがあった。また、修道院では瞑想のとき、フランキンセンスを焚いていた」
そう言うと、先生は姫の目をじっと見つめた。

「だから、懐かしい香りだったのね。でも、僕たち、ってどういうこと?」


              【episode5 整体(2)-2 に続く】




episode1 から読んでみたいかたは、こちらからどうぞ。
   ↓
わたしがまだ姫と呼ばれていたころ episode1 三日月




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☆ お読みいただき、ありがとうございます ☆


いつも拙いお話を読んでくださって、ありがとうございます。

何かのブログアンケートで、一回の小説の文字数に触れていました。
そんなこと、考えたことがなかったのですが、新聞小説で一回分が1,000字だそうです。

数えてみました。
episode1が、約480字。episode2が、400字。まぁ、最初ですから、このくらいのペースかな、と思っていたところ、勝手にノってきてしまいました(苦笑)

episode3が、1,850字。いきなり、3~4倍。で、前回のepisode4が、2,800字。
さすがに、この話は長すぎるので、一話完結にしていくつもりでしたが、episode5に続く、という形をとりました。

そこへ、この文字数アンケートの話が目に飛び込んできました。
結果はわからないけど、やはり長いのは読む方の負担になるのかな、と思いまして、これからは1,000文字前後を目安にしようと思います。

というわけで、今回のepisode5は、4回に分かれての掲載になることをここにお知らせしておきます。

これからもどうぞよろしくお願いいたします。


cafe sanur より、愛をこめて。
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