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恋愛小説:わたしがまだ姫と呼ばれていたころ

わたしがまだ姫と呼ばれていたころ episode19 ジューン・ブライド(4)


「姫さん、少しずつわかってきたでしょ?」
牧師さんが耳元で囁く。

「はい」
「そう。ただ、感じて」

牧師さんの言う意味が、姫には理解できた。

次の男は、静かに姫のベッドサイドにひざまずいたような気がした。

「やさしい感じがする」
姫が初めて、肯定的な言葉を発した。

「ありがとう」
男の少し甘くハスキーな声が左耳のそばで、姫をくすぐる。

思わずぞくっとして、姫はこう続けた。
「この声、好きです」

それは、脊髄反射のようだった。

「良かった」
男のうれしそうな声が耳元でして、姫は思わず仰向けの姿勢から、左側の男のほうにからだをねじった。



「では、次に進みましょう」

姫の口から「好き」という言葉が出たのがゴーサインだったのか、牧師さんは次のステップへ進むと言う。
姫に一瞬、緊張感が走る。

「姫さん、左手を借りますね」
「はい」

牧師さんの言葉に、素直に身を任せる姫。
指先からゆっくりと肩のほうに向かって、なめらかに触れられていく。
ほんのり暖かく、とても心地よい感覚。

これは牧師さんの手なのだろうか。それとも、ハスキー男の手? 
半袖のワンピースを着ている姫の左腕を、愛しいものに触れるように、やさしく撫で上げてゆく。
安心感があり、リラックスしている自分に姫は気づいた。

「なんだか落ち着きます」
姫はにっこりしていた。

「では、次に行きましょう」
牧師さんの言葉に、姫はわくわくした。


          【episode19 (5)に続く】





episode19 ジューン・ブライド(1)
 は、こちらをご覧ください。
   ↓
http://cafesanur.blog.fc2.com/blog-entry-197.html






episode1 から読んでみたいかたは、こちらからどうぞ。
   ↓
わたしがまだ姫と呼ばれていたころ episode1 三日月








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