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恋愛小説:わたしがまだ姫と呼ばれていたころ

わたしがまだ姫と呼ばれていたころ episode11 バレンタイン(6)


このお話は、わたしがまだ姫と呼ばれていたころ episode11 バレンタイン(5) の続き になります。

よろしければ、episode11 バレンタイン(1) から順にお読みいただくと、話がわかりやすいかと思います。




「泊まってくか?」
姫の左耳に、男の甘い囁き。

「うん」
姫の右脳は直感で、「快」に「Yes」を与える。
そして、満ち足りた顔で言葉を続ける。

「……さっきね、『彼女がいるから』って言ってくれて、すごくうれしかった」
「ホンマのことやん」
「うん。ありがとう」
「ボクのほうこそ、ありがとう。来てくれて、うれしかった」
「うん。来てよかった」

姫は安心したのか、急に大きな欠伸をした。
「お子ちゃまは、もうおやすみの時間かな」
男が茶化すが、姫はいつものように元気よく訂正することもしない。
「今朝早かったから、眠くなっちゃった」
「ほな、先にベッドに行っとり。後片付けはボクがしとくわ」
「えー、いいよ。わたしもする」
「眠たいんやろ?」
「一緒にしたほうが早く終わるでしょ」

ふたりが片付け終わって、仲良くベッドにもぐりこんだのは、午後十時過ぎだった。
「もしバイトそのまましてたら、今頃から逢ってたんだよね。だけど、この雪だったら帰って来れなかったんじゃない?」
「そうかもしれんなー」
「良かった」
「何が?」
「今日、ここでこうやって逢えたこと」
「せやなー。もし、ボクが迎えに行くゆうてて、行けへんかったら、泣き虫が泣いとったやろなー」
「泣き虫じゃないもん」
「すぐ泣くやん」
「泣かないって」
「泣きよった」
「いつよー?」
「忘れた」
「もうー」

男は、姫を固く抱きしめた。
うれしくて、安心しきった姫は猛烈な睡魔に襲われ、抱きしめられながら、うとうとしていた。
すると、それを邪魔するかのように、男の唇が姫の唇、首筋、そしてその下へと這ってきた。
思わず、吐息混じりの喘ぎ声が漏れてしまう姫。
まだまだ、姫は眠らせてもらえそうもない。
まぁ、年に一度のバレンタインデーだから、それはそれでアリなのかもしれない。

雪は音もなく降り続いている。
ふたりの甘くて熱い夜は、ゆっくりと更けてゆく。



       【episode11 バレンタイン 終わり】




episode1 から読んでみたいかたは、こちらからどうぞ。
   ↓
わたしがまだ姫と呼ばれていたころ episode1 三日月





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